いまここでどこでもない

I can't give you all that you need ,but I'll give you all I can feel.

Lust for Youth

AMPのこの記事を読んでからというもの、早く6月10日がこないかと首を長くして待っていた甲斐がありました。スウェーデン出身のLust for Youth、彼らの4枚目のフルアルバム『International』が最高なんです。

前作までのダークでゴシックな作風からThe Horrorsもびっくりなほど一転し、ユーフォリックでサマーブリージンなアルバムとなっています。ポップなシンセサウンドはNew OrderPet Shop Boysの影響を強く感じさせます。ですが僕が真っ先に思い出したのはこちらも夏にピッタリの名盤であったHevenly beatの『Talent』というアルバムでした。

Talent/Hevenly beat 2012

シンセと甘やかなストリングスを多用した涼しげでBossaでインテリジェントな音像は夏にぴったり。でも個人的にはちょっとセンチメンタル過剰気味というか、甘すぎて繰り返しは聞けなかったのも正直なところ。「ケーキは欲しくない/甘くて今は/それよりもウーロン茶/ノドがかわいた」(©真島昌利)

Lust for Youthの音楽がウーロン茶かどうかはともかく、ビートルズ「Here,There and Everywhere」がリンゴスターのソリッドなドラムのおかげで曲全体が引き締まり、キャリア屈指のバラードになったように、彼らの今まで培ったクールなトラックメイカーとしての才能が作り出す「間」がアルバムをより完璧なものにしています。今作を象徴するM1,2,6の瑞々しいポップネスはもちろん、思わず遠い目をしてしまうM5「Lungomare」の美しいアンビエンスも素晴らしい。

彼らや彼らがフェイバリットに挙げていたBurial、また前述したThe Horrorsといったかつてゴシックでダークな作風だったミュージシャンが多幸感に溢れた表現に転向している、という奇妙なレゾナンスも気になるところです。

(現在フィジカルメディアは品薄になっているようですが、データはiTunesストアなどで購入できます)


告知という程のものではないですが、近いうちにこのブログ初のディスクガイド記事をポストしようと思っています。タイトルは仮ですが「Escape from HERE あなたの夏を永遠にする200枚」!ダサっ、でも夏だしいいよね!今月中を目処にのんびりやります。