いまここでどこでもない

I can't give you all that you need ,but I'll give you all I can feel.

最近のお気に入り

最近聴いた音源から。新譜みっつ、旧譜ひとつ。

Weaving/Jo Johnson(2014)

アメリカのエレクトロニックミュージシャンのニューアルバム。美麗なシンセサウンドと反復の快楽。基本的にクラウトロックを意識した意匠ながら、随所にドローンやアンビエントの要素も取り入れている。ベストトラックはM5「Silver Threads」、アンビエントな序盤から陶酔的なシンセが瞬いてディープハウス風に終わる展開がいい。眠る前に部屋の灯りを暗くしてぼーっと聴くには最適だ。読書の共に。


Punish,Honey/Vessel(2014)
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「罰しな、ハニー」というタイトルからして非常に攻撃的なインダストリアルな一枚。まずはAndy Stottを連想させたが、彼のような世俗から遠く離れたある種の潔癖さはこのアルバムには希薄。簡単に言えば俗っぽい。カニエ『Yeezus』のインダストリアルな側面だけを抽出したような、良くも悪くも世俗的な暴力性。暴れたい朝に。鬱陶しい人混みの中に。全員ぶっ壊したくなるパンキッシュな気分に。

「Red Sex」


Mr Twin Sister/Mr Twin Sister(2014) RECOMMEND!!
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ドリームポップ〜ベッドルームポップな前作(大好き♡)からバンド名のみならず、アーバンでディスコティックな音楽性へと大胆な変換を遂げたTwin Sister改めMr Twin Sister。そのアーバンで蕩けるようなサウンドに、甘茶ソウルという今や死後になりつつある素敵な言葉を久々に思い出したりもした。しかも甘いだけの甘茶ソウルはすぐに飽きてしまうが、彼らにはちゃんと苦味や渋味も持ち合わせている。音楽性こそ全く違うが小沢健二の『eclectic』にも通じる、非黒人によるブラックミュージックへの敬意と憧れ。甘やかで敬虔なソウルミュージック。絶対支持する。大傑作。

「Blush」


Since Then/Ian Pooley(2001)
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ハウスミュージックの大御所の言わずと知れたクラシック。海へ向かう車内で爆音でかけるなど、頭をすっからかんにして楽しめるが、ところどころで思わず胸がキュンとするような詩情が零れ落ちるのがニクい。踊るよりもバッキバキに踊り疲れた朝に聴きたい、チルアウトなハウス。中でもやっぱり「Balmes」はスペシャルな曲だ。ラテンでアッパーなのに、思わず空を見上げてしまうような叙情性。最高。

「Balmes」