いまここでどこでもない

I can't give you all that you need ,but I'll give you all I can feel.

theo parrish,atomic

moodymannと並ぶデトロイトのトップDJ、Theo parrish。黒人音楽の集大成とも言える彼のプレイにはハウス、ファンク、ソウル、R&B、HIP HOPに加え、当然ながらジャズも不可欠な要素である。

black jazz signature/theo parrish 2013

Black Jazz Signature

Black Jazz Signature


1971年から1976年にかけわずか20枚のレコードをリリースして消えたblack jazz recordsというレーベルがある。black jazz signatureはblack jazz recordsによるレーベルの音源を使用したオフィシャルミックス企画であり、theo parrishによるこのMIX CDはその第3弾にあたる。

MIX CDといってもDJの要素は殆どなく、僅かに存在するループとシームレスな繋ぎを除けばレーベルのコンピレーションアルバムかと思ってしまう程だ。原曲や他のDJによるミックスが未聴であるために断定はできないが、ひとつひとつの音の凄まじい生々しさと緊張感、それらが産み出す黒いグルーヴはtheo parrishの手腕に寄る所が大きいのだろう。ミックスされても決して失われることのない黒人ジャズマンたちの熱が伝わってくる。

トランペット、ベース、ドラム、音のすべてがミュージシャンの必然をもって鳴らされている。そんなことを思わせてくれる音楽は滅多にあるもんじゃない。


僕はジャズの深い深い魅力のまだほんの少ししか分からないのだけど、いくつか愛聴しているアルバムがある。

bikini tapes/atomic 2005

Bikini Tapes

Bikini Tapes


ノルウェーのジャズバンド(?)によるライブアルバム、3枚組。暴れるドラム、吹きすさぶトランペット、叩きつけるように連打されるピアノ。ジャズは大人の音楽だという偏見を木っ端微塵に打ち砕く、子供のジャズ。disc1,3それぞれに別テイクで収録されている「BOOM BOOM」がやはり白眉、最高のベースラインをピアノがなぞる瞬間あまりの格好良さに失神しそうになる。明るいメロディーが楽しいdisc2M3やRadioheadの絶品カバーdisc2M6も◎。